昨日の「英ポンドの暴落の背景」では、金曜日に新政府が発表した「ミニ予算」の影響で、英ポンドが暴落しており、このままこの「ミニ予算」が実施された場合は、金利が大幅に上がる見通しであることを書きました。
その場合、住宅ローンが払えなくなり、家を手放さざるを得ない人が多数出ることになると、大きな問題になっています。
イギリスの現在の金利は2.25%。「ミニ予算」の影響で、インフレ率がさらに上がると、この金利が来春には5.8%に達すると言われています。
中央銀行が5.8%などに大幅に利上げすると、銀行各社も、提供する住宅ローンの利率を上げることになるので、住宅ローンもそれだけ高くなるというわけです。
実際に、火曜日から、大手銀行各社が「住宅ローン商品」の提供を一時中断するという事態になっています。英中央銀行によって利上げが行われても、損失が出ないようにするためです。

イギリスでは、リーマンショック以来、昨年秋にインフレに入るまで、日本並みの超低金利が続いていました。インフレが始まる前に住宅ローンを組んだ人たちは、2%などの比較的低い利率で住宅ローンを組めました。

上の例では、たとえば、25年の住宅ローンで200Kポンド(約3100万円)を借入している場合、毎月の返済額が848ポンド(約131,000円)だったのが、来春には1289ポンド(約20万円)になり、月々の返済額が441ポンド(約6万9,000)も増えることになります。これはひどい。
この高インフレ(8月のインフレ率は9.9%)で、食品を始めとする生活費が上がっている中で、住宅ローンの返済額もこれだけ増えるというのは、かなり大変なことです。
このように住宅ローンが上がると、持ち家を手放さざるを得ない人も、多く出るといわれています。また、これから家を買おうとしていた人たちも、高金利ではローンを支払えないと、しばらく購入を見送るという人が多く出ているようです。
新政府の「ミニ予算」は、大幅減税(過去50年間で最大)を行って、人々の手に現金が渡るようにすることを念頭にしているのに、かえって、人々の手から現金を奪うことになるとは、皮肉なものです。
このように住宅ローンが上がると、持ち家を手放さざるを得ない人も、多く出るといわれています。また、これから家を買おうとしていた人たちも、高金利ではローンを支払えないと、しばらく購入を見送るという人が多く出ているようです。
新政府の「ミニ予算」は、大幅減税(過去50年間で最大)を行って、人々の手に現金が渡るようにすることを念頭にしているのに、かえって、人々の手から現金を奪うことになるとは、皮肉なものです。

ちなみに、この問題となっている「ミニ予算」に対して、昨日 火曜日には、米格付け機関「ムーディーズ」が「財源のない大規模減税は格付け面でマイナスだ」としています(実際に、格付けをマイナスにしたわけではありません)。
IMFも、「ミニ予算」に含まれている「減税案」(高額所得者にメリット大)を、「不平等につながる」とし、「特に高額所得者に対する減税について再検討が必要」としています。

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