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先日に、「今住んでいる家」の「以前の持ち主Aさん」のことを書きました(「手が震えた、8年ぶりに届いた手紙」)。

それまで、私たち夫婦は「性善説」を無意識に信じ込んでいて、世の中、「根は善い人」ばかりと思っていました。その中で、この「手紙事件」は、時代劇に出てくる悪徳代官のような「たちの悪い人」は本当にいるんだと、教訓になった出来事でした。

実は、「今の家」に越してきてすぐに、Aさんが「あまり善くない人」だというのは、うすうす気付いていたんですね。

なぜか。それは、「今の家」に越してきてから、驚くことが沢山あったからです。
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まず、ガレージ、ロフト、ゴミ箱が、ゴミや不用品で一杯。
イギリスのゴミ箱は、1メートルぐらいの高さで、「可燃物」「リサイクル」「庭ゴミ」など、数種類あります。それらが全部、ゴミで一杯でした。ロフトもガレージも、DIYで余った材料や不用品で一杯。そういう迷惑を平気でかけれる人なんだな、と。

ゴミ箱はこんな感じです。この写真はお借りしました
ビン
そして、バスタブ。
排水溝から水が流れていきません。AさんがDIYで排水溝のパイプを取り付けたようで、このパイプが下り坂ではなく、上り坂になっていて、流れが悪いんですね。水は、上から下に流れるものです。

その上、飼い犬をバスルームで洗っていたようで、排水管が犬の毛でいっぱい(後日、プラマーに頼んで排水管パイプを交換)。

トイレも問題がありました。
我が家には一階と二階にトイレがあるのですが、一階のトイレを使ったところ、排水パイプが接続されていなくて、流した水で床が水浸しに。家の購入を決めたときに、AさんがDIYで一階トイレを改築中だったのですが、途中で改築を止めてしまった様子。
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キッチンも大変でした。
キッチンのキャビネットが、脂でギトギトなうえ、キャビネットの中に、使い残した米やパスタがころがっていました。

それだけだったら、掃除すれば済むのですが、キッチンの壁コンセントの付近で、たまに「ジジッ、ジジッ」という不穏な音が。壁コンセントが漏電していたんですね。これは、火事になる恐れがあるので、とても危険です。
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コンサバトリ(サンルーム)にも不具合がありました。
引っ越してきて間もなく、ご近所さんが、「以前に、風の強い日に、(我が家の)コンサバトリの屋根が外れて飛んでいたよ」と教えてくれたんですね。

エエッ~、屋根が飛ぶなんて、凄すぎる。奇しくも、天気予報では数日後にゲール(強風)が来るとのこと。あわてて、飛んでいかないように応急措置をしました(今は、新しいコンサバトリに建て替え済み)。
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寝室でも驚くべきことを発見。
引っ越してきたときに、主寝室にカーペットがなく、床がむき出しでした。これは、あらかじめ承知していたので構わないのですが、その原因を突き止めて愕然。

イギリスの家には、最上階(三階)にロフトがあり、熱湯を貯めておく大きなタンクがあります(イギリスでは、日本のような瞬間湯沸かし器を使うのではなく、タンクに熱湯を貯めておいて、その熱湯を台所やバスルームで使うのが一般的です)。

主寝室(二階)のちょうど真上に、このタンクがあるのですが、どうやら、AさんがこのタンクでDIYをしたときに、このタンクの熱湯が大量に階下に流れ出したんですね。多分、バスタブ3杯分ぐらい。主寝室がお湯びたしになったので、主寝室のカーペットをはがした、というのが真相でした。
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家購入の契約書では、売り手は、こういった「電気系統」や「水系統」の不具合・事故が過去になかったか、記入しないといけないのですが、Aさんはまったく記入しなかったんですね。一階のトイレも、「我が家が引っ越すまでに改築を終える」と、契約書で約束してもらったのですが、それも守られていない。

契約書に虚偽があると、契約不履行で訴えることができます。でも、契約に関わったソリシター(事務弁護士)に連絡したら、「そういう不履行はよくあること。裁判に長い時間とお金をかけるよりも、グッと飲み込んだ方がよい」と。
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こういう諸々のことが、家を買って越してきてから2週間ぐらいで、毎日のように発覚しました。こういう風に書くと、「ひどい家だな~」と感じるかと思うのですが、見かけは良い家なので、「どうしてこんなことに。。。」と本当にショックでした。

そして、私はやや図太いので大丈夫だったのですが、夫は繊細なので、「大変な家を買ってしまった。。。」と、1年ぐらいの間、やや鬱気味に。それでも、一つ一つ修理してきて、やっと普通の家になりました。
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私たちが「前の家」から引っ越すときには、「これまで住んだ家への愛着」と「次に住む人のことを考えて」、綺麗に家を掃除してから、家を明け渡しました。各部屋に掃除機をかけるだけじゃなく、キッチンのキャビネットの中も外もピカピカに磨き、バスルームも綺麗にし、ロフトもガレージも空にしてきました。

自分がそれまで住んでいた家なので、「これまで、どうもありがとう」という気持ちもあります。そして、そういう家に「次に住む人」が愛着を持って心地よく住んで欲しい、という気持ちもあります。
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人間って、「自分の本性に合ったこと」をするのが、いちばんシックリくるし、違和感を感じない生き物なんですね。なので、私たちは、次に引っ越すときも、今の家をできるだけ綺麗にしてから、引っ越すのでしょう。誠意をもって人に対する。そうするのが、自分の本性に一番合っているから。

それと同じで、「善くない人」「誠意のない人」は、他人に迷惑を押し付け続けていくのでしょう。それが、「本性に合ったこと」で、違和感を感じないことだから。でも、自分がしたことは、いつかは自分に返ってくるものです。「誠意のない人」に対して、誠意をもって接し続けるという人は、少ないでしょう。

どちらの生き方が「得」なのか。
「得か、得じゃないか」の問題ではないのでしょう。自分が信じる、自分に一番しっくりくる生き方を続けるだけなのでしょう。そして、そういう風に考えると、人の一生って何なんだろう、なんてことも考えてしまいます。

長い文をお読みいただき、どうもありがとうございました。


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