世界には、歴史的な街や、絶景を見れる土地や、食べ物の美味しい土地が、たくさんあります。でも、今、「行ってよかった旅行先」を考えると、まずは、ここでしょう。ずばり、「日本」です。コロナ禍の今、日本に気軽に帰るのは難しいです。

2019年10月末に、日本に一時帰国しました。今思えば、コロナ禍が始まる直前です。

以前は、1年に1回は、日本に一時帰国していたのですが、しばらく忙しかったのと、庭の手入れが心配で、かれこれ3年ほど、日本に帰っていませんでした。

それが、2019年の春に、突然、「今年の秋に、どうしても日本に行かないと」と思い立ち、すぐに航空券やホテルを予約。

ところが、いつもは健康な私が、2019年8月に「庭仕事で腰を傷め」(完治まで1か月)、9月に「庭仕事で剪定のし過ぎで、テニス肘になり」(完治まで4か月)、10月に「クラウン(歯)が欠け」、同じく10月に「唇に湿疹ができ」(完治まで6か月)。。。と、なぜか不運が続きます。誰かが「日本に行くな」と、阻止しようとしているのか。

でも、そんな理由で、一時帰国を中止する訳にはいきません。

結果的に、一時帰国して良かったです。実家で母の料理を食べたり(いつも必ず、餃子と湯豆腐をリクエスト)、昔からの友人とワイワイ遊んだり、大阪とか、あちこち旅行したり。

難波のお好み焼き店、「美津の」にも行きました。d7441d08.jpg

道頓堀の「串カツだるま」にも行きました。イギリス住まいの私には、破壊的な美味しさでした。95aacb16.jpg

写真はありませんが、金沢の近江町市場の「もりもり寿司」にも行きました。

ハイライトはたくさんあったのですが、大阪から足を延ばして行った高野山が、印象的でした。

年をとるごとに、感情がフラットになっていくように思えたので、何かインスピレーションが得られる場所に行きたい、と思ったのが、高野山に行ったきっかけでした。

奥の院口から、「奥の院」の終点「弘法大師御廟」まで、2kmほどの参道を、ゆっくり歩きます。b8e29483.jpg

樹齢数百年の杉が、両側に立ち並んでいます。4a7db5df.jpg

さまざまな墓所が並んでいます。全部で20万基の墓石があるそうです。武田信玄、上杉謙信、明智光秀など、戦国時代の武将の墓石が多数あります。e7e0a64e.jpg

新しい墓碑もあって、ヤクルトもありました。



大阪の気温は日中20度前後と、薄手のセーターでも、うっすら汗をかくほどだったのですが、高野山は肌寒く、紅葉が綺麗でした。af54588b.jpg

20万基もの墓石を延々と見ながら、ゆっくり歩いていると、初めは、余りの数の「死」に圧倒されて、無常観を感じるのですが、それが、段々と清清しい気持ちに代わって、生と死は対極にあるのではなく、1つの世界の中で共存しているように感じられました。

いつもは、旅行に行くと、「もう一度この地に来ることはないだろう」と、見逃すものが無いように、くまなく観光をするのですが、高野山は10年ほど経ったらもう一度行って、そのときにどのように感じるのか、確かめてみたい土地です。