ここ数年、天気予報が「あまり当たらなくなった」ように思います。

国営放送BBCには、ニュースチャネルがあって、ニュースを24時間連続で放送しているのですが、天気予報も30分おきにしています。天気がコロコロ変わりやすいイギリスでは、天気予報はとても重要です。

でも、ここ数年は、家で天気予報を見ているときに、天気予報の通りなら、「今は雨が降っているはず」だけど、実際には「晴れている」、ということが、よくあります。d9c1e504.jpg

ここ数年、気象予報士によっては、ごく控えめの予報しかせず、ずばりと言わない人もいます。テレビ局に苦情の電話を掛ける人もいるようなので、予報士も慎重になっているのでしょう。

地球温暖化の影響で、これまでの気象パターンやデータが、当てはまらなくなっているそうです。今の時代、気象予報士というのは、難しい職業のようです。

そんな中で、お気に入りの気象予報士がいます。

まず、BBC全国版の気象予報士「キャロル・カークウッド」さんです。58歳という年齢ながら、持ち前の美貌と明るい人柄で、数いるBBC気象予報士の中で、ダントツの人気を誇っています。不確実なときには、「不確実ですので」と念を押して、2通りぐらいの予報を示すので、信頼感も高いです。01577175.jpg

日本だと、「若くて美人」が好まれているかと思うのですが、イギリスだと、何事においても、あまり年齢を気にしない(かえって、若いと、子ども扱いされる)のが、面白いところです。

もう一人は、BBCのロンドン地方局の「エリザベス・リッチーニ」さんです。3年ぐらい前に、天気予報が全く当たらない時期があったのですが、そのときに、彼女は天気予報中に、「当たらなくて済みません」と謝っていました。5a656d4f.jpg

超個人主義で、「謝るのは負け」と考えているイギリス人が多い中で、この「当たらなくて済みません」は、私にとっては、とても新鮮でした。

人間、ひょんなきっかけて、「人となり」を知って、親しみを感じるものです。親しみを感じる人なら、予報が外れても、「まあ、仕方ないよね」と思えるのは、不思議なものです。