今や、「レディーファースト」は誰もが知っている言葉かと思います。
日本では、米国や西欧諸国はレディーファーストの本場だと
捉えられていているかも知れません。

どうなんでしょうね。
そもそも、レディーファーストって、一体何でしょうね。

レディーファーストの起源を調べてみたところ、いくつか説があって
「中世に騎士が敵から身を守るために、女性を先に行かせていた」
ことが起源だという説があります。
例えば、「隠れている敵にいきなり切りつけられるのを避けるために、
女性を先に行かせていた」とか
「食事に毒が入っていないか確かめるために、女性に先に味見させていた」
そうです。

また、
「昔は、欧州の上流階級では、男性に対して従僕的であることが、
理想の淑女であるとされていた」
ことが起源だという説もあります。
例えば、ディナーの席では
男性を待たせないように女性が先にダイニングルームに入って着席し
ディナー後は、男性の歓談を妨げないように女性が先に退席していたそうです。

レディーファーストの起源には、いくつか説があるのですが
これが時代の変化を経て、「女性を尊重する」という意味が加わり
現在の定義「レディーに先を譲る」に変化したとのことです。
「女性のためにドアを開ける」「女性を先に通らせる」などです。

イギリスは「紳士の国」なので
レディーファーストが日々スマートに実践されていると
思われているかも知れません。

確かにそうなのですが、
在英生活が長くなるにつれて、毎日の生活を送っていると
この国の人の根底にあるのは、まずは
「困っている人を助ける」「譲り合う」精神なんだな、と
感じるようになりました。
その延長として、レディーファーストがあるのかもと。

イギリスでは、いたるところで
「困っている人に助けの手を差し伸べる」
「急いでいる人に先を譲る」ということが
ごく普通に行われています。
その際、お礼として「Thank you」という言葉が心をこめて返されています。

私自身、重いスーツケースを見知らぬ人が運んでくれたり
電車で席を譲ってもらったり
(まだ、席を譲られるような年齢ではないのに)
雨上がりの道ですべって転んだときに
遠くを歩いていた人が走りよって起こしてくれたりと
困った状況で親切を受けた経験は数限りなくあります。

夜遅い時間に、乗る電車を間違えてしまったときに
あせって隣の席の人(見知らぬ人)に相談していたら
同じ車両に乗っていた他の5人が
聞き耳を立てていたようで、一斉に振り返って
あれこれとアドバイスをくれたこともありました。

道を急いでいる人がいたら、脇によって先に進めさせてあげたり
スーパーのレジ前で、商品を1つだけ持って立っている人がいたら
前の人が「お先にどうぞ」と譲るのも、日常茶飯事です。

「After You」とか「Pay Forward」という考え方がまずあって
その延長としてレディーファーストがあるのかな、と思います。

日本にも、「情けは人のためならず」という言葉がありますよね。
「困っている人を助ける」「譲り合う」気持ちを忘れずにいれると
毎日の生活を少ないストレスで、気持ちよく過ごせるように思えます。